令和5年度社会福祉法人広島県リハビリテーション協会事業報告
令和6年3月31日
はじめに
令和5年度は一昨年の当法人設立50周年に続き、本部施設ときわ台ホームも設立50周年の大きな節目の年を迎えた中で、新型コロナウイルス感染症は、感染法上、令和5年5月8日からは「2類」から「5類」になり新型コロナウイルス感染者の自宅待機期間は10日間から5日間へ短縮され、濃厚接触者の待機条件も緩和されました。治療薬も開発されておらず、当法人の入所系施設「ときわ台ホーム」「ときわ呉」「特養ときわ」の3つの入所系施設におきましてもクラスターが何度か発生し、各施設事業所の職員は対応に追われる日々を過ごしてきました。大きな式典等の行事は開催できず先延ばしの状況となっております。発生時には現場の職員が不足し、ご利用者様には生活面全般においてサービスが制限されるとともに、ご家族皆様には面会や外出等の自粛のご理解ご協力をいただきました。そして全職員におきましても「5類」移行後も、尚感染予防対策のご理解・ご協力をいただき心から感謝いたしております。
また国内では円安から、輸入品が高騰し物価高や石油をはじめとするエネルギー問題により光熱水費も大きく法人運営に影響してきています。社会福祉法人施設では、わが国の人口減少による人材確保の問題、また物価高騰対策支援給付金等、多少の援助はありますが、今後のウクライナとロシア、イスラエルとパレスチナの戦争による世界情勢の不安定感、また円安の動向による経営への影響が懸念されます。円安は外国人労働者の日本離れも今後の中長期的な福祉人材確保の上では危機感を感じております。
このような状況下、社会福祉法人による地域共生社会の推進、取り組みは、インクルーシブ社会でますます多様化している福祉ニーズに適切に対応したサービスの提供がより強く求められています。令和5年度は、ここ数年、コロナ感染症により地域との繋がりが薄くなっていた状況を、コロナ禍以前と同様に戻すのだけではなく、従前以上に強い繋がりをもてるよう取り組むべき計画をしておりましたが、「5類」になってもコロナの影響は大きく十分な実践には至りませんでした。
当法人の理事、監事、評議員の皆さま、ご利用者様・ご家族の皆様、地域の皆様のご協力のもとに一年を終え、ここに関係者の皆様に格別のご理解とご協力いただきましたことを心より感謝申し上げまして、令和5年度の事業報告をさせていただきます。
令和5年度法人事業計画
アフターコロナにおけるご利用者様への質の高いサービスの提供
〜設立50周年を迎え、基本に戻る〜
1.利用者本位の相談・支援と権利擁護
2.社会福祉法人職員(プロ)として質の高いサービス提供
3.チームワークによる報告・連絡・相談・確認などの実践
4.地域における関係機関との連携・協力の推進
5.地域共生、インクルーシブ社会の推進